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金木犀の時期

🌼金木犀の香りに包まれて

子どもの頃、秋の風に乗ってふわりと漂ってくる**金木犀(きんもくせい)**の香りが、私はたまらなく好きでした。実家の庭には金木犀の木があり、その木に小さなオレンジ色の花がたくさん咲いていて、また、登下校のたびにあちこちから香ってくる金木犀の香りに立ち止まっては深呼吸をしていたのを覚えています。甘くて優しくて、どこか懐かしいような香り。胸の奥まで染み込んで、気づけば笑顔になっている――そんな不思議な力を持つ花でした。

🍊手作り「金木犀の香水」実験

あの香りをどうにか自分のものにできないかと、子どもの頃の私は花をいっぱい集めて、潰して、瓶に詰めて……“香水作り”を試みたことがあります。庭や公園で拾い集めた金木犀を小瓶に入れ、水やアルコールを注ぎ、数日待ってみる。もちろん本格的な香水にはならなかったけれど、ふたを開けた瞬間にふわっと広がる香りに胸が高鳴りました。

「私だけの金木犀の香りができた!」と嬉しくて、母に嗅がせては得意げになっていたものです。

🌾香りの記憶

大人になった今でも、金木犀の香りを感じると一瞬であの頃に戻ります。秋の夕暮れ、ランドセルを背負って走った帰り道、風に揺れる花、そしてその香りに包まれて感じた安心感。香りというのは不思議なもので、時を越えて記憶を呼び覚ます力があります。どんな高価な香水よりも、私にとって金木犀の香りは“心の原点”のような存在です。

🕯️日々の中の小さな贅沢として

最近は、金木犀の香りを再現したアロマオイルやキャンドル、ルームスプレーも多く見かけます。どれも優しい香りで、少し嗅ぐだけで心がふっと軽くなる気がします。猫がいるので家の中で匂いものは置けませんが、外出時、あの頃のように金木犀の香りに包まれる時間を持つことで、自分を取り戻せるような気がするのです。

秋が深まるころ、どこからともなく漂う金木犀の香り。今年もまた、その香りに誘われて足を止め、そっと深呼吸をするのでしょう。

あの懐かしい香りは、きっとこれからもずっと、私の心の中で優しく咲き続けていくのだと思います。

今日も原付バイクに乗って、郵便局までひとっ走り。秋らしい澄んだ風の中、あちらこちらから金木犀の香りがふわりと漂ってきました。

バイクの音にまぎれて、ふと鼻先をくすぐる甘くてやさしい香り――それだけで、心が一気に柔らかくなります。季節が確かに移り変わっていることを、金木犀はいつもさりげなく教えてくれますね。

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